シナリオ=B|グラフィック=D|キャラ=A|音楽=S|総合評価=B
kanonでググるとこれだけ出てくるくらい有名なゲーム。正直言って、絵は好きじゃないです。京アニ版Kanonの方がいいや……。
音楽も評価高いみたいですが、納得。場面に合った雰囲気のある曲ばかりなので、普通にBGMとして流しててもいい感じ。曲はOPよりもEDの方が好きですが。
って言うんですよ?——ええ、そうです、そうですとも。なのにあなた、ゲームの中でぽんぽん奇跡起こしてませんか?
総括すると、描き込みが足りてないという印象です。余計な修辞に気をかけすぎて、肝心なストーリーそのものについてはプレイヤーを置き去りにしている感が否めません。恐らくライターは満足なんでしょうけどね。内容も背景もよくわかりました、けれど今ひとつ情感が湧きませんでしたと言う感じかな。
設定そのものは非常にいいと思います。エンディングまでの流れも特別不満を感じるような部分はなく、つまり構成や演出に問題はないということで、テキストに問題がありそうですね。もうちょっと緩急つけた文章でもよかったんじゃないでしょうか。どうにも乗り切れませんでしたね……。
要するに、あゆの使い道を間違えていると思うんですね。あゆって、シナリオの根幹に関わる最重要人物なんだから、もっと他のヒロインのシナリオでも絡ませるべきだと思うわけですよ。
「起こらないから奇跡って言うんですよ」について、そりゃそうだって書きましたけど、あゆの出方次第でこの台詞ももっと生きてきたんじゃないか、と。栞は唯一、祐一が町に住んでた頃と無関係なヒロインですが、そこですら「あゆ」という奇跡を絡ませたのだったら、どれだけ「あゆ」って重要なんだよってことになって、それならシナリオ順制御しても良いだろうし……と色々考えてしまいます。
月宮あゆという奇跡の存在を他ヒロインのルートで絡ませなかった、これが今ひとつ盛り上がらなかった要因かな。
そういう意味で、京アニ版Kanonは上手く動かしてると思います。ヒロイン同士が絡める場をうまく設定して、誰か1人だけの視点になって醒めてしまうのを回避してますね。
どれも良いと思います。例外としては真琴がいますが。ああいうエンディングは一番嫌いなタイプなのでちょっと。
特にあゆのエピローグは良かった、これはほんと最高。
万人受けすると思います。ですが、最近のゲームの快適さやグラフィックの美麗さに慣れた人は、最初ちょっと違和感を受けるかもです。
あゆを最後にプレイ。これさえ守れば後はどのような順でも構わないと思われます。
名雪→真琴→栞→舞→あゆ
無難ですかね?