シナリオ=E|グラフィック=B|キャラ=C|音楽=B|総合評価=D
オープニング、エンディングともに曲がいいです。ave;newの佐倉沙織、声に好き嫌いが分かれる人でありますが、私はこういう声は好きですね。絵がきれいなんですが、シナリオがあまりにもダメダメ、もうちょっと何とかならんかったのか。
もはやギャルゲお約束の主人公の鈍感さも、行き過ぎると毒です。お約束ではない「勉強のできる主人公」というのはもの珍しかったですが、ここまで鈍感で弱々しいと単なるがり勉君か、ギャルゲ風スペランカーとしかw
有希奈に虚仮にされても思い続けるのは、もはや一途とは言えないでしょう。男としてというより人間としての尊厳がおまいにはないのか、と思いたくなるほどです。
これじゃあ、他のヒロインとくっついてもそのヒロインたちの存在価値を低めることにしかなりません。これだけ馬鹿にされた静真とくっついちゃうわけ?って感じで。
ティータの兄が好きだった有希奈。落ち着きがあって、でも暗かったり大人しいわけではないのはキャラ的に期待していたんですが、シナリオがあまりにもダメ。このシナリオで評価を2ランクほど下げたと言っても過言ではないほどに。
自棄で主人公と付き合って、けれどもティータの兄を忘れられるはずもない。現代では珍しくも何ともないんでしょうけれど、だからこそゲームには現実にないものを求めるワタクシとしては、こ〜んな不誠実極まりない、しかも主人公を小馬鹿にした言動を繰り返す有希奈を認められるはずもなく。
最後、ちゃんと恋人になったような描写がされてましたが、どう考えても違うだろ、アレ。最後の最後にどうして静真を好きになったのかさっぱりわからず、消化不良どころじゃないシナリオでした。
ティータはそれなりに良かった。主人公も、素直になれないティータも、ありきたりではあったけれども王道には王道の良さがあり、きちんとその良さを感じさせてくれたと思います。
何事にも手を抜かないティータに、そんなティータの選挙活動を手伝う静真が学園ものとしての好印象を与えてくれました。ツンデレと言っていいのかどうかは微妙でしたけれどw
どのシナリオもそれほど大きなクライマックスがあるわけでもなく、本当に正統な学園ラブ米、と考えておけばいいんじゃないでしょうか。
アズはどうしましたか?w
有希奈を除けば、正統派ギャルゲ好きにはお勧めできそうです。真紀奈や凛もそれぞれ明朗快活な元気スポーツ少女にどじで天然なお姉さんの王道的な魅力はありました。
まあ、有希奈はプレイしないことを推奨しますが……全員攻略を考えるのなら、最後に回して未読スキップがよろしいかとw
真紀奈→凛→有紀奈→クルル→ティータ
まじめに言えば、姉妹だけに本人の価値を下げてしまいそうな真希奈と、のっぺりした凛のシナリオを有紀奈の前にプレイしておき、クルルで炉燃料に火をつけてショックを和らげ、ティータで口直し兼〆ておく、でしょう。