シナリオ=E|グラフィック=B|キャラ=C|音楽=B|総合評価=D
システム自体に問題はありません。音楽は「ふたりの足跡」が最高です。でも、それだけなんですよね……他には特に心を動かされるほどのものがありませんでした。
最初は澄乃。前情報でLegendがあるということで。前半は澄乃の台詞が声つきなので非常にウザく感じましたが、シナリオ的には普通でした。毎朝のモーニングコール(笑)も面白かったし。ただ、クリア後に思ったのは、
や、これってバッドエンドっしょ?
でした。攻略サイトも調べて、確かにエンディングであることを確認した後も納得いかず、まあ何とかなるだろうと思ってとりあえずLegendへ。
……うん、わかった。わかったけど、だから何だ?っていう程度かなあ。前世がどうであろうと澄乃は今の澄乃なわけで、罪なんて関係ないじゃない。なのにアレかよ。
と、かなりの不満を抱えながら今度は旭へ。
えーと、このシナリオ、必要?
というか、ウサギって「すぴ」と鳴くんでしょうかw
既に半分やる気も失いつつ、それでもシナリオに破綻はないしそれなりのレベルを保ってはいるので、一縷の望みをかけてしぐれシナリオへ。
これは良かった。ハッピーエンドだったし。ただ、ここまで通して、長さの割にプレイした後の満足感がまったくないのはどうなんでしょう?ただエンディングが死とか消滅エンドだからというだけではないような気がします。
で、最後の桜花シナリオ。桜花はいいですね、キャラ的には最高です。さすがにここまで小さい子に、しかもあれだけの背景を負っている子供に対してえちぃシーンが存在しなかったのも良かったです。もしあったら暴れてたかも……
ただ、これもやはり納得いかず。桜はあくまでも桜であって、いくら桜花の生まれ変わり(明確には言ってませんがある程度示唆はしていますので)だろうと、桜の幸せは桜花の幸せとは言えない。結局のところ、澄乃も旭も桜花も、幸福とは程遠いエンディングを迎えさせられてしまったことは確かなので、とてもじゃないけどこのゲームを良作判定なんてできません。
わかりきってますが。
死は感動とイコールではないということですね。何を勘違いしているのか知りませんが、誰かを殺したり消したりすれば、そりゃあ感情を入れてプレイしてた人間は泣くでしょうよ。でもそれって、感動じゃありませんよ?
桜花シナリオできちんと全員が救済されたのであれば、最低でもBランクをつけてたと思うんですが、幾らなんでもこんな安直な方法でお手軽に感動を誘おうという手口は感心できません。
たかがゲームで誰が死のうといいじゃん、という人や死にゲーどんと来い!という人にはお勧めできます。私は違うと思いますが、Kanonの真琴シナリオで感動できた人もいいかも。
クリア制御がかかっていますが、旭→澄乃→Legend→しぐれ→桜花、ですね。