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こんねこ

こんねこ

Einschätzung

シナリオ=C|グラフィック=C|キャラ=B|音楽=B|総合評価=C

Überblick

はじめに

システムは不足ありませんが、今なら結構ついてるキャラごとの音声設定がありません。それとホイールが正回転させようが逆回転させようが、問答無用でバックログです。セーブデータには簡単なシステムコメントと場面の画像、それにキャラのアイコンが選べるので便利。アイコンに汎用の「猫の足跡」アイコンがあるのは何気にポイント高い。意外と使うんですよね、あれ。簡易オートモード(F8)はありますが、細かい設定はできません。

オープニング曲は榊原ゆいの「笑顔をおいかけて」。これはいいですね。

プロローグの説明で出てくる訪花が、どうしてもランドセル背負った小学生にしか見えないのは気のせいでしょうか?

メインヒロインである訪花のCVが成瀬未亜さんですが、はぴねす!の杏璃のほうが自然だったように感じます。何となく無理してるような……?

後は背景と一枚絵の数に手抜きが感じられるような。「誰もいない教室」の背景くらい用意しておいた方が……ハーレムでヤリまくった後の教室で、生徒がちらほら見えるってのはどうかと思いますがw

ヒロインたちなど

主人公のヘタレ度は低。安心してプレイしてください。

従姉妹で保護者な瑞葉が「ゆのはな」の椿に見えたりしましたが、ヒロインは全部で6人。瑞葉に、瑞葉の妹で記憶を失う「リセット」という負担を持つメインヒロインの訪花、金髪ツインテールお嬢様だけどツンデレではなく主人公以外全員に噛み付く七海、両手が別々の問題を解いてしまうほど優秀で冷静な眼鏡っ子の真奈に、キャラが今ひとつはっきりしなかった菜子、それに担任の立原。

リセットのある訪花がやはり気になるというか、幸せになって欲しいと思わずにいられないわけですが、でも最も気になるのは真奈だったりするw

施設で過ごし、今でも一人暮らしでアルバイトをしつつ生計を立てる菜子や、どうやら家庭環境に問題のある真奈など、どうしてギャルゲでは家庭環境が普通のヒロインが少ないんでしょう。もっと別のことを問題にしてもいいような気がしますが。

桜井 真奈

嫌味のあるシナリオはありませんでした。良かったのは真奈。

笑いもそれなりにあったし。『社会派ヒップホップマジックショー』ってどんなショーだよ。でまあ、やはり面白かったのは真奈でしょうか。完全に気配を断っていきなり湧いて出る特技といい、「可愛いスーチャンも名曲だ」と言ったり(これってどんな曲なんだろう?)、カラオケを8ジュークと言ったり。「両親がいる子が、いない子よりも幸福だとは限らない」とはなかなか名言。昔ならいざ知らず、最近の児童虐待とかのニュースを見てるとそれも否定できない時代になってきましたねぇ。

……と。脱線しましたが。

クラスの出し物再選出。「どれに決まろうが、頭に社会派ヒップホップを付ければ面白そうに聞こえると思うのだが、どうだろう?」社会派ヒップホップ瓦割りとかか?

幼い頃に父親に連れられて来た遊園地で、有羽に会っていた真奈。両親の離婚→有羽「呪い」で倒れる→セットであるはずの訪花のリセットなし→真奈が呪いの代償引き受け→瑞葉が両親の対応に怒って引き取り、というクライマックスの一連の流れの後、やってきた遊園地でそのことを思い出す有羽に対し、ようやく真奈の口から出た「有羽」という言葉。ここまで一切名前で呼ばなかったのに、最後の最後でやってくれますねぇ。

真奈にリセットがないことから、呪いの代償は両親との別居か、と推測されていますが……その辺のご都合主義さがちょっと強すぎると言うか。まあ、ハッピーエンドであれさえすれば何でもいいんですけどね。

川原 訪花

その他、訪花や瑞葉はもちろん、菜子も以前に有羽に関係しているんですが、どのシナリオも真奈シナリオと変わらない程度のクライマックスです。それほど起伏に富んだシナリオではないってことですね。

それでもそれぞれのシナリオでちゃんと 流れは違うので、どれも楽しめるかと思います。エンディングについては訪花だけが別格。主人公の「母親にもう一度会いたい」という願いを叶えるために命を代償にされ、その代償とされた命を救うために「リセット」を代償とした訪花。だから有羽が「死んだはずの母親に会う」という望みを叶えてしまうと、或いは訪花が「リセット」された記憶を完全に取り戻すとセットとして相手の代償が発動してしまう。だから訪花は記憶を完全に取り戻さないよう、記憶を記してきたメモ帳を破棄することを決める。

「呪い」も消えないし、訪花の「リセット」もそのまま。ある意味バッドエンドなんですが、リセットされる直前の訪花が、リセット後に気がつく訪花に対して残した手紙がなかなか効いています。根本的な解決は先延ばしにされた感じですが、後味が悪いというほどでもなく、そして根本的解決はきっちりと七海シナリオで成されるので、全体としては非常に良かったのではないかと。

おまけシナリオがメイン

七海は単なるヒロインのひとりでしかないと思っていましたが、実際は彼女がこの呪いの根幹に関わる人物だったとは。さすがにこのシナリオでネタばれは避けておきますが、七海シナリオそのものは中途半端なところで終わってしまい、「マジかっ?!」と思いますが、全員クリアすると「おまけシナリオ」が出てきて、その中に七海ENDがちゃんとあり、これが実質TRUE ENDになっていますのでご心配なく。

おまけシナリオには他にハーレムシナリオや立原シナリオもあり、これほど充実しているゲームも珍しい、というくらい。ハーレムシナリオをつけてくれるのは嬉しい限り。

全員攻略後、おまけシナリオをプレイすることをお忘れなく。

Empfehlung

お勧め

クライマックス辺りでごたごたはありますが、基本的には日常会話を楽しむゲームのような気がします。おまけシナリオの存在もあるし、主人公の有羽がギャルゲの主人公の割にはしっかりしているので誰にでもお勧めできるかと。

ただ、伝奇的部分もありますから、そういうことに煩い人にはお勧めできません。あまりしっかりと設定や書き込みがされていませんので。

推奨攻略順

必須なのは「七海」を最後にプレイすること。また、訪花は最初にやっておくともどかしさというか、「何とかこいつらを幸せにしてやれよ」感が強くなります(笑)ので、最初にやってハーレムとか七海シナリオとかのおまけシナリオへの期待を強くしておくのがよろしいかと。

訪花→瑞葉→菜子→真奈→七海

以上で決まりか。