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Gift〜ギフト〜

moonstone

Einschätzung

シナリオ=C|グラフィック=B|キャラ=B|音楽=B|総合評価=C

Überblick

はじめに

割と好きですね、こういうの。システム周りに不足なし、オープニングムービーが秀逸です。もちろんここでこういう紹介の仕方をしている以上、すべてハッピーエンド保証。ストーリーそのものはトンデモ系と普通のシナリオ、この2系列なのでクリアする順番がこのゲームを楽しめるかどうかの決定的要素となることを先に言っておきます。あと、とにかくこのゲームは霧乃んとか霧乃んとか霧乃んとかゆかりんとか霧乃んとか霧(ry

脇役たち

5人の攻略対象ヒロインの他に、お姉さんな「たまみ」、レズな「奈美」、縁シナリオで重要な位置に立つ入院患者の小学生「美凪」、主人公の友人「江戸真紀」、千紗の飼い鳥(?)「ジンタ」と脇キャラがなかなかいい味を出しています。

キャラがB評価になっているのは、霧乃んが最高だというのは言うまでもないことですが、その辺の脇役たちが頑張っているからのも大きいです。

特に江戸真紀(通称マキ)がいいwマッドな科学者で自称世界第四位の軍事力を持っている、というだけでイカシてますが、ただぶっ飛んでるだけでないってところがちょっと珍しいカモ。こいつを見るだけでもこのゲームをやる価値はあるでしょうw

【外薗 輪花】

女剣士。冷静沈着だけど世事に疎いのか可愛いとこも見せたりする。いや、シナリオ的には最も詰まらないんですが、それだけにこれを先にやっておかないとってことですね。ここではギフトはともかく消えない虹については殆ど無関係。ナラカとゆー化け物との戦いに終始しますが、戦う理由も言い伝えや感覚的なことなのでナンだか浅薄。輪花が主人公にひかれていく様子は丁寧ですけど、いかんせんストーリーの根幹がトンデモなのでちょっと引くかも。

特筆すべき部分は特になし。最後のナラカとの戦いも「へ?」と拍子抜けするほどあっさりしてますので、恋愛としても戦闘としても面白くはないなあ。縁シナリオと対で考えてもいいかも。

このシナリオで良かったと言えるのは、後半主人公に惹かれた奈美の健気さ、これですね。

【神代 縁】

シナリオの錬度は最も高いと思われます。縁と主人公が惹かれあう過程もよかったし、入院少女である「美凪」との触れ合いもよかった。

基本的にはここでも虹は関係なく、中心にあるのはナラカとの戦い。

動物と会話ができる不思議系少女で、記憶を失って千紗の家で学校に行かせてもらいつつメイドとして働いている、とまあそんな感じなんですが、キャラ的にはほんわかしていて癒されます。のんびりした喋り方も意外と気にならなかったし。

実際は記憶喪失というのは嘘で、要するに異世界を喰らい尽くしたナラカから逃れてこの次元にやってきた魔法使いで、けれども縁の波動に気付いたナラカがこちらの世界にもやってこようとしている。それを防ぐには縁の存在そのものを消すしかなく……そういった主軸に絡ませて美凪との出会い、そして美凪の頭痛の正体が前の世界で縁が仕えていた大魔法使いだったという衝撃の事実があったりと、伏線の消化やストーリー性そのものだけでも十分楽しめるかと。

ギフトの使い方もなかなか。

キャラもシナリオも悪くないんですが、やっぱりナラカとの戦闘があっさりしすぎ。まあ、恋愛ADVですからそんなものかも知れませんが。

このシナリオでダメならこのゲームそのものが辛いかも知れません。

【藤宮 千紗】

トンデモ系。虹もギフトもどーでもいい、って感じ。

キャラは霧乃についで良かったんですよ、ええ。お嬢様なのにそれを感じさせない気さくさとか、妙な飼い鳥とか、ツボってしまった声とか、何よりツインテールとかツインテールとかツインテールとか。

問題は、折角キャラがいいのにそれを帳消しにしてしまうシナリオですね。いきなり「魔女っ子」だの「偽ギフト」だの。これを最初にプレイしたら混乱すること必定。それに加えて、調査のために偽ギフトを贈りまくって他人を不幸に陥れるこの傲慢さがとにかく我慢ならん。本人は必死なんだろうし、そのつもりで書かれたシナリオなんでしょうけど、どう見ても究極の自己満足、傍迷惑でしかない。挙句の果てには他人の記憶を消さずに自分の記憶だけ消して、今までの恋愛をなかったことにするってのもいかがなものか。普通、自分以外の人の記憶を消すんじゃない?

主人公の気持ちを鮮やかにスルーしやがった上で散々迷惑かけた親のために見合いをするだとか、もはや利己主義大魔王状態。キャラはいいのになあ……勿体ない、実に勿体ない。

【深峰 莉子】

ナラカ関係の縁・輪花、トンデモでなんとも言い様のない千紗を挟んでいよいよメインヒロインの莉子、霧乃ってのがやはりいいかと。こちらはギフトと消えない虹が中心のシナリオになっています。

幼い頃から親戚の間をたらい回しにされたせいで他人の顔色を伺い、遠慮してしまうって設定は「そうか?」と思う程度ですが。

キャラ的には可もなく不可もなく。主人公を一度は振るものの、やはり———という展開はまあわかり易いし、修学旅行などのイベントも結構書き込まれてて良かったかな。ちょっと気になったのが、幼い頃に「勝手にギフトを主人公に贈らない」という約束を破った霧乃が、一方的に悪者になっちゃってるとこですかね。そのギフトが気になっちゃって、ギフトそのものの消滅を望むってのは独占欲の現われとゆーかそれだけ主人公が好きなんだってことで納得はできましたが。

んー、ぶっちゃけ、あまり印象に残ってませんw

【木之坂 霧乃】

幼馴染の志摩野学園1年生。

制服に合わせて作らせた帽子がポイント。

大人しい小動物系、ピアノが得意で主人公が大好きで、他の男は苦手。

……
…………

………………霧乃ん、萌えーーー!

これだけでもう、直球ど真ん中ですよ!幼馴染ですよ、幼馴染!いやー、いいですね、幼馴染!…………まあ、親が転勤族だったので実際の幼馴染なんていやしませんが。

さて、萌えてばかりいても仕方ないので、霧乃んですが。幼い頃から主人公が好きで、そこに入ってきた莉子と微妙な三角関係になってしまいます。初めてのピアノのコンクールが莉子と別れてしまう日と重なってしまったせいで、主人公は聴きに来てくれないわ、しかも莉子と別れたことで悲しみにくれてしまって霧乃んのことを思い遣ってやれないわ(ま、子供ですから仕方ないかも知れませんが)。

ご想像通り。主人公、むかつきます。

それなのに主人公を責めず、糸電話で思い遣ろうと言葉をかける霧乃んに更に萌え、主人公への殺気は反比例で増大していくわけですが。もちろん、そんな霧乃んの優しさにも気付かず逆に傷つけるような態度をとって糸電話を握り潰す主人公は殺しても殺したりないくらいに憎しみが募りますよ、ええ。

そんな悲しみに塞ぐ主人公を見かねた霧乃んのとった行動が、ギフトを贈って心を繋げ、自分が背負うことで主人公の悲痛を軽減しようというもの。これだけでももう、霧乃んがメインヒロインっつーか唯一のヒロインであることケテーイですわ。

そんな霧乃んですから、そりゃあもてて当たり前で。ストーカーがシナリオに絡んでお話は盛り上がっていくわけですけど、この辺りは実際にプレイして確かめてみてくださいw

とりあえず言えることは、

Giftは霧乃んである!

ということですね。

おまけシナリオ

全シナリオクリア後、タイトル画面に「Gift」シナリオが追加されますが、これはギフトの謎を完全に解き明かすためのもの。それほど面白くはないし、まあまったくのおまけシナリオだと思っておけばいいかと。

Empfehlung

お勧め

明確なハッピーエンドがいい、全員が幸せになって欲しいと思う人はいいんじゃないでしょうか。プレイ時間は長めですが、ストーリー自体は重くないので気軽にハッピーエンドが楽しめます。

推奨攻略順

注意したいのは縁と輪花、莉子と霧乃が対で、その対以外のシナリオはあまり繋がりがないので、上記の組は分割しないで連続してプレイした方が混乱しなくて済みます。

縁→輪花→千紗→莉子→霧乃

お勧めは「霧乃>>(超えられない壁)>>縁>莉子>輪花>千紗」ですので、それをご参考いただいてもいいかも、です。