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きみはぐ

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Einschätzung

シナリオ=C|グラフィック=A|キャラ=B|音楽=C|総合評価=C

Überblick

はじめに

オープニングはRMGRMG

RMG

やっぱりRMGのムービーは質が違いますね。グレイトです。エフェクトとか提供素材とかに頼ったりしないので、だいたい見れば「あ、これはRMGだ」ってわかりますね。曲も弾けてますが、ちゃんと作られたCGでの男子寮長(笑)が最高。

セーブポイントは11×5の55箇所。コメント入力可。システムは相変わらずFrontWingは不備ないですね。バックログの際に一番上に直前のログがくるため、ちょっと前のログを見ようと思ったら、いきなりスクロールをがーーとやらないといけないのが難点。

絵柄は癖がなく(南がちょっとアレかなあ……単なる好き嫌いなだけかも知れませんが)、塗りもきれいです。

いきなりハイテンション

しょっぱなから凄いテンションですね。やったら細部まで書き込まれたペンギンが寮長だったり助三郎と角ノ進の2人を従えたア痛タタタなお嬢様もそうですが、それが終わったと思ったら「ハイ、ハジメマシテー!」なパパ・ジェット。呆然としてる間にどかんどかんと話が進み、なにやら押されて笑ってる自分に気づくっつー、なんとも言えないスタートです。いやー、勢いって大事だね。

ていうか女子寮長って熊かよ!!

寮にスナックがある云々以前に、ドライ・マティーニのオリーブの代わりにシャケの切り身ってw色んな意味で型破りだなあ。でもこういう笑いは好きです、ええ。かなりツボりました。ジェット先生があまり出て来ないのは残念だけど、笑いは割とツボってる感じ。面白くねぇって人もいるかも知れませんが。

おまけとか

「めがちゅ!」同様、おまけが非常に充実してます。ボイスドラマとかシステム音声とか、あとはえちぃシーンの追加分などなど。それがお得なのかどうかは微妙なところですが。

FrontWingはその姿勢が好きですねぇ。音楽モードでOP、EDともにちゃんとフルコーラスにカラオケVerまでついてる。こすっからく色んなもんで儲けようとしていないのはいいです。

柚木 南

予想に反して良かったのは南シナリオ。キャラが好みではなかったんですが、何気にツンデレ属性が(ほんのちょこっとだけ)あり、短くまとまっているので、どんなゲームなのか試すのには最適かも。ただ、過不足なくというより限界ぎりぎりまで南だけの話に絞り込んだという感じなので、香澄が多少絡んでくるくらいで野沢を含めた他のキャラとの絡みはまったくと言っていいほどありません。

桜野 美恋

恥死。

何があれって、とにかく前半はひたすらこっ恥ずかしかった。何度も「おしゃれでスマートな恋愛」なんて真顔で言われても……。美恋の「恋愛講座」も、野沢がかき混ぜれば多少はギャグで緩和されますが、いくらギャルゲとは言えあそこまでやられてしまうとこう何て言うか、中学生とかなら参考にするのかも知れませんけど。とにかく見てるこっちが恥ずかしい。貧乏神が出てくる映画が『デスニート』、恋愛もので『愛と青春のナカ出し』ってのには笑いましたが。

シナリオ的には定番で悪くはない、単なるバカップルのエロ娘……つーか美恋エロすぎ、な話なんですけど、お姉さんぶって見栄張ってた美恋がつきあった途端にエロエロになるというのはなかなか新しくて良かった。こういうの何て言うんだろう、ツンデレでもヤンデレでもないわけで。えーと、姉デレ?(違

野沢がなかなかいいポジションにいたのも好印象ですね、やはり脇キャラはうまく使わないと。男子寮長はほとんど出番ありませんでしたけど。

ここまで2人、主人公のヘタレ度は低いです。女の子が苦手というどこぞのメイドロボとかいいんちょとかが出てくる葉っぱなゲームの主人公みたいな設定で、それなりに苦手意識は出ていますし、その設定を活かしている以上ある程度のヘタレは仕方ないですし。

結城 えみり

一言で言うと、

バカ。

ツンデレっていうか、おバカ。だがそこがいい。こまかく剣道部の道場に掲げられている額の文字が「唯我独尊」って辺りもいいけど、

Aはア○ルのA

っておい。

でも、シナリオは一番良くできてますね。助さん角さんと理事長にシスター、絡むキャラクターが増えた煽りでその他のキャラがぞんざいな扱いになってしまうのは仕方ないとして、出ているキャラを最も魅力的に描けているのはこのシナリオでしょう。

小憎たらしいジャリでしかなかったえみりが、ツンデレの「デレだく」になっていく様子がいい。ギャグも満載というか、途中まではギャグ一直線だったのも暗くじめっとしたのよりは断然いいですし。

芹沢 マドカ

巨乳炉キャラ、いじられ属性、ツインテール、何だかめったやたらに詰め込んだらこんなキャラになっちゃいましたーなマドカ。

南は幼馴染だし、美恋は見栄だってわかってたし、えみりはツンデレで香澄は主人公の「子供の頃に傷つけてしまった」女の子だってのももろバレだしで、わかりやすいんだけど、どうにもこのマドカだけはわからない。ていうか、どうして名前がカタカナなんだ?

というわけで、唯一「どうしてこの2人がくっつくんだ?」という疑問が浮かんでしまったシナリオ。意外な展開と言えば風紀委員になることと、それを割と真剣にやっている部分で、そこはなかなか良かったですかね。他のシナリオでは見られない真面目なえみりが見られたし。ただ、キャラとギャグでカバーしているものの、やはりどうしても「ん?なんでだ?」という感じがずっとつきまとっていたのは事実。

話は美恋と似ていて、違うのは美恋が理事長やシスターという大人たちから公式に罰を下されるのに対して、こちらは風紀委員内で解決するということ。異論はありそうですけどいいと思いますけどね、あっさりとえみりが納得して解決してしまうというのは。

椎名 香澄

メインヒロイン。大人しい、外見はパーフェクト、実は小学校が一緒でその頃にすったもんだあって主人公のトラウマの原因になっているなどなど、さすがにメインヒロインとしての貫禄は十分……なのか?

とりあえずキャラ的には申し分なし。シナリオもさすがはメイン、という長さ。紆余曲折があり結ばれる、などというほどの込み入った内容があるわけではなく単に主人公のヘタレ具合が問題なだけなんですがね。鈍さというかあることにショックを受けると他の話が一切耳に入ってこず妄想のままに暴走して勘違いを繰り返す、という凄まじいばかりのヘタレっぷり。すこ〜しALMAの主人公に通じるものがあるかも。とは言え、人の生死が掛かっているわけではないので、あれほどむかつきゃしませんが。

くっついてはい終り、ってのがここまでのシナリオでしたが香澄シナリオはちょっと違います。その後に控える香澄の引越し。ていうか、幾らなんでも早くね?1、2ヶ月で引越してあんた……母親の海外赴任ってのも、それじゃあ赴任っていうより単なる出張じゃん、って突っ込みをギャルゲにするってのも間違ってるんですけど。

とまあ、何だかんだと言っていますが、メインヒロインの資格十分なシナリオでした。引越し、というのが気になりつつラストへ進めて……でさあ、最後はご都合だろうが何だろうが、やっぱりハッピーエンドを期待するじゃないですかっ!んで、それに答えてくれちゃうのがFrontWingクオリティじゃないですかっ!

そんなわけで素晴らしいシナリオでした、とだけ言っておきます。

Empfehlung

お勧め

シナリオを求める人にもキャラ萌えを求める人にも、それなりに対応できるのでは。深刻さやシナリオの長さを求める人には正直向きませんが。えらい短いですしね。ご都合主義は許さん、な人にも不向き。逆に「ご都合だろうが何だろうがハッピーエンドじゃなきゃ許せん」な、らいると同じ主張を持つ人にはこれ以上ないほど向いてます。

後はやっぱり絵がきれいですしねー。色んな意味でいい線いってるゲームだと思います。

推奨攻略順

まずは南でゲームの概要を掴み、えみりで楽しんでマドカで消化不良を起こし、美恋でデレを堪能して最後に香澄、かなあ。

南→えみり→マドカ→美恋→香澄

えみりはマドカ以外のシナリオでは完全にギャグ担当のモブ扱いですから、できればマドカ攻略とセットにしておいた方が無難です。