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ToHeart2 XRATED

Leaf,AQAPLUS

Einschätzung

シナリオ=B|グラフィック=S|キャラ=A|音楽=B|総合評価=A

Überblick

はじめに

一押しのこのみへレッツゴー。後は全部飛ばしちまいましょう。<おい

システム関連に不備なし。あると言えば、全画面にテキスト表示される「ひぐらしのなく頃に」と同じ方式なので、最近のゲームに慣れているとちょっと戸惑うかも。後は、メッセージウィンドウじゃないってことで日付も表示されないこと。これはちょっと困る要因ですかね。ただ、移動選択画面で別のマップに行く際にもマウスホイールに対応しているのはいいと思いました。

絵はもはや別格。キャラも「愛佳」「このみ」だけで他のゲームを完全に引き離しています(かなり主観的)。

演出

何しろオープニングアニメーションの凄さ、ですね。さすがにアニメ化したゲームは違うなあ……つーか、アニメのTH2より断然高品質なんですが。

イベント絵も豊富ですし、音楽そのものはさほど印象に残りませんが使い方は悪くないと思います。ただ、人によっては貴明のピロートーク(笑)っていうか夜のそこまでのシナリオとは無関係な独り言に醒めてしまうかも知れません。

シナリオ・キャラクター

さて攻略順ですが、9人も攻略対象がいるようで、どうしようかなと。

義妹と幼馴染に萌える人間としてはそのどちらの条件も満たしており、尚且つツインテールで第一印象も完全どツボ、更に加えてOP、アニメのどちらでもメインっぽい「このみ」は最後に回すことは確定。これはもう当然。自然の摂理。

小動物系属性を持つ「愛佳」。何となく良さ気な雰囲気の「環」。ここまではラスト3人と確定できるのでいいんですが、それ以外が問題ですよねぇ。

とんでも系シナリオ(SFとか)入ってる「るーこ」「姫百合姉妹」「優季」はとっとと終わらせたいんですが、どうやらこいつらは誰か1人クリアしておく必要があるらしい。ちくしょう。仕方ないので「花梨」か「由真」かな、と。「ささら」はちょお〜っとツンデりそうな予感がしたのでその後のクリアに。

笹森 花梨

とりあえず最初にクリアできる6人の中では最も萌えなさそうな花梨から。

……んー。やっぱ最初っから愛佳とこのみに目をつけて始めたゲームだけあって、共通ルートでもこの2人に目がいっちゃいますね。早くプレイしてぇ〜

あのぅ。
花梨が全然出てこないっていうか最初の方でちょろっと「卵サンド〜♪」とか歌ってた一瞬以外、これっぽちも姿を見せないんですが。大丈夫かなあ……と心配になりつつも、ここまで移動選択で見てないんだからいいんじゃないかとプレイを続行。でもあんまり出てこないものだから、怪談の後で怯えるこのみに萌えてしまった_| ̄|○

で、ようやく花梨登場。
トンデモ系かと思って敬遠し最初にクリアしておこうと思った花梨でしたが、登場までがやたら長かったせいか、やっときたよ花梨タソ!って気分になりましたねw
……はっ?!そうか、これが狙いなのか?!やるな、Leaf!(違います)

裏山への探検で何かどきどきハプニングディスかァ?!(我孫子先輩風)
とか思ってたら案外あっさり林道まで出てきちゃいましたねw
しかし花梨って小悪魔系って言えばそうかも知れないけど、電波系との際どい境目をぎりぎりの綱渡りで歩いてるって感じだなあ。ううむ、タイトロープ花梨。

やべ、しりとりでやり込められるこのみに、また萌えてしまった。だから今は電波系爆裂妄想女……花梨シナリオだっての。
うん、ほんとに激辛香辛料とボケと突っ込みとタマゴサンドと電波でできているシナリオだな、これは。ま、面白いからいいんですけどねーでもこのままじゃいつまで経っても甘い話にはならないんじゃ?

それでも日曜日のデート(?)でようやくギャルゲらしくなり、最後の花梨の台詞で波乱の予感。
で。翌日。
……やべ、まだ花梨出て来てないのに、えらく可愛いキャラに思えてきてしまった。
ここまでをギャグで通してきただけに効くなあ……ちくしょう、こいつは効くぜ!

うむ、なかなか良かったです。まさか電波ギャグでかっ飛ばし続けると思っていた花梨で、ここまでいいシナリオとキャラに出会えるとは思っていませんでした。一発目でさすがに人気のあるゲームは違うなあと思わせてくれたのは嬉しい誤算だなあ。
ただ、エンディングは飛ばさせてもらえませんかねぇ。いくらゲームそのものが良かったとは言え、フルコーラスはやり過ぎっす。

るーこ・きれいなそら(ルーシー・マリア・ミソラ)

さあ!さあさあさあさあ!!
花梨でかなり乗り気になってきましたよ、エンジンなんてフル回転っすから!
シナリオ・音楽・グラフィック・演出・テキスト・主人公・ヒロイン全て良しなゲームに出会えた(可能性がある)わけで、これはもうノリノリ(死語)で突き進むっきゃないでしょうが!
そんなわけでぇ〜明日の仕事なんか気にせ……

……すいません、弱い人間でほんっとすいません。結局は社会の歯車としてしか生きられない矮小な存在ですいません。明日のために寝るっす。

さて翌日

るーこシナリオ。
やばい、これいいよ。最初は言葉使いとか言い方とかが気になったけど、まあ宇宙人だしなあと納得。プレイしていくうちに、というかやっぱり奈々子が出てくるところですよねぇ……そこまではカワイイ宇宙人、だったるーこが次第に人間味(?)を帯びてきて「ああ、物語を見ているんだな」と実感。
るーるる、るーるる、るーるーるーの伏線をクライマックスというか要はアクシデント時の対応に持ってきたのは見事。あのまま単なる宇宙人だということを感じさせるためだけの掛け声で終わるかと思っていたのに。

るーこシナリオだと言うのに、別ヒロインである花梨の使い方が素晴らしいですね。貴明に協力して宇宙船を見つけようとする花梨が、最初はこれもやっぱり単なる顔見せだと思ったんですけどねぇ……ま、宇宙人ネタだし他ヒロインで顔見せするとしたら花梨だろうなって感じで。
でもきっちりとシナリオに絡めてくるのは凄いです。ええ。ああ、あとは珊瑚もですね。

後半になってくると感情や表情の動きが増えてきて、萌え度倍増サービス中ですよ!お値段そのまま!みたいな(意味不明)

奈々子のところでタマ姉に対してとった態度といい、天体観測中の花梨への気配りといい、「いつも誰かに支えてもらっている」という自覚といい、貴明がヘタレてないのがまたこのシナリオに深みを与えてるって感じ。これで貴明が「まじぷり!」奈美のヘタレ主人公だったら……(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル

「ちゅーしていいぞ。いや、しろ。許す」

ヤラレタ、ヤラレタよ……完璧にしてやられたよ。
反則だよ、これ。何だかいつの間にかすっかりるーこに毒されて、「なら、さっさと楽しめ、うー」とかきつい言葉使いにどきどきしてる自分がいたりしてって嘘ですよ、もちろん?(疑問形かよ) 小さいことだけど、花梨の財布に金属プレート、聖なる星デネブへの通行許可証が入っていたことが更にこのシナリオを爽やかにしている。

エンディング、これもいい。そうか、うん。単なる○○○で○○だった〜みたいな終り方じゃなくて、こういう終わらせ方もあるんだよなあ。そうだよなあ。
いいよ、これ。
これ、いい。

そんなわけで、当初予想していたよりも嵌ってしまった、花梨とるーこ。この2人でこれなら、このみと愛佳はどうなるんだ?恐ろしい……

姫百合 珊瑚・瑠璃・イルファ

で、次は姫百合姉妹か優季か。妥当なところで(何が)姫百合姉妹へ。

とにかく敵意剥き出しだった瑠璃が最初はとにかく煩いな、としか思えなかったけど、遊園地やダイエットを通して珊瑚との関係とまではいかなくても、ほんの少し貴明との関係を改善していくというか、いちからのスタートなんだから構築していくって言った方がいいのかも知れないんだけど、とにかくその道のりがきっちり描かれているのはいい。

設定上、来栖川と関係をつけることが何の意味を持っているのかが今ひとつわからないんだけど。これはToHeartをプレイしていないからかな?

とまあ良く出来た話ではあるわけなんだけど、途中までプレイしてもこのシナリオがどこへ向かうのか良く見えてこない。先が見えないってのは悪くないというか、寧ろいいことなんだけど、こうまで珊瑚との絡みが少なくて瑠璃とばかり、しかもその瑠璃はどんなイベントをこなそうがあくまでも珊瑚一直線で貴明には敵意剥き出し、となると。
もしかして、姫百合だから百合エンドとか?

「そや、カラシニコミで皆殺しや〜☆」

カラシニコフですか?それとも辛し煮込み?
どっちにしても皆殺しになりそうな凄い名称ですがw

おやこれは妙にアンドロイドだのなんだのは出てこないのかな、と安心したのは甘かったようで。出てきましたよ、メイドロボが。トンデモ設定はギャルゲやってりゃ少なからず出てくるものですけど、これについてはナシで行って欲しかったなあ。何となく。
結局のところ、単なる姉妹愛のストーリーで終わるってのはどうにも納得がいかないというか。主人公の視点がプレイヤーの視点だってのはわかる。ひぐらしやEver17はその辺をうまく使ったシナリオだし。
とはいえ。
ToHeart2は何だかんだ言ってあくまでもギャルゲなわけで。つまるところこのシナリオは何だったんだろう、という疑問だけが残るエンディング。要するに姉妹ネタだけが重要で、それはそれで良く出来てたからいいんだけど、完全に恋愛ネタは最後のおまけ、かな。
需要はありそうですけどね。
それと、るーこシナリオのように他ヒロインをうまく絡ませられなかった点も減点でしょうか。

草壁 優季

しかし、ボリュームあるな、このゲーム。花梨・るーこ・姫百合姉妹をこなしただけで、随分長くプレイしたような気がしてきた。実際はそれほど長時間じゃないんだけど、特に花梨とるーこのシナリオが良かったせいか、中味が充実してるので。さて、あとはツンデりってる感じの由真とささら、それにトンデモな優季。ここは当然だけど優季からでしょう。

4月14日自宅を選択して無事に「学校にレポートを取りに行く」が出現。で、出てきました草壁優季。

……なんだろ?どことなくグラフィックに違和感を感じるのは気のせい?立絵のバランスが他と違うような気がしたけどまあいっか。

夜の学校でしか出会わない少女。
口ぶりからすると、どうやら未来で……なのかな?
優季が作った童話の辺りで、彼女が学校以外の場所に行きたいのではないかと推測するということは、その時点で貴明は彼女が学校に縛られているとか考えていた?
そんな描写はどこにもなかったような気がするけど。

あれあれ?何だか置いてけぼりくらった感じなんですけど。
と思いつつ山場であるえちぃシーン(そうなのかな?)を越え、今度は歌い始めちゃいましたけどと疑問符のオンパレードでいたところ、--(さすがにここはネタばれしない方がいいでしょ?ってもう遅い気がするけど)

4度目の運命の出会い、鬼ごっこの終り。エピローグはきっちりハッピーエンドでまとめてくれたし、長さとしても中休みにプレイするにはちょうどいい感じ。

途中経過

では、メインに行く前に今のところのお気に入り度を。

るーこ→花梨→優季→姫百合姉妹

やはり、るーこの良さはダントツかな。ここからは「ささら」を除き、XRATED前のオリジナルヒロインたちですから、まあ落胆はさせないでくれると思いますが。

久寿川 ささら

では……うむ、ここは鬼の副長ささらで行って見ましょう。

あの。
そのぅ。
まーりゃん先輩って、攻略できないんですか、そうですか……ちくしょう責任者出て来い。
ちんまいハイテンション少女を攻略できないとは。これは嫌がらせか何かですか?……まーりゃん先輩のちゅー1回150円だそうで、ぜひともお願いしますと思っているくらいなのに?

まーりゃんのせいか、登場時から予想された雰囲気とはまったく別のどたばたな展開が楽しい。つかほんっとまーりゃん攻略させろ。

終業式兼まーりゃん先輩の卒業式でのエピソードは、ささらとまーりゃん先輩(てか、本名なに?)の関係が今ひとつつかめなかったものの、とりあえず最近流行りの百合ネタではなかったのだと信じたい、信じよう、信じる。だってまーりゃん先輩は漏れのものだし。

感動こそしなかったけれど、それなりにいいエピソードではあったと思う。白い青春(まーりゃん先輩・談)ならぬ青臭い青春ではあったけど。意外と早くにひとつの山場を迎えたので、それはそれでここから先がどう進展するのか楽しみだなーと思いつつ春休みへ。

いきなりのまーりゃん先輩の速射砲が笑えるwくらげフェチなささらは可愛かったけど、このシナリオの貴明はどことなくマゾちっく?つーか、ヘタレ?

始業式。
アイシャルリターンなまーりゃん先輩復活?!

「本当はHしても犯罪にならない年齢なんだぞ」

そりゃまあギャルゲの登場人物は全員が自称18歳以上(土永さん・談)ですしね。え?まーりゃん先輩のこの台詞に、攻略可能なのかって期待したのか?……いやだな、あははははは。

当 た り 前 だ ろ

しかしアレですね、ここまでのシナリオが新学期からだったのに対して、ささらルートは春休み前がまず最初のヤマだったのでえらく長い気がしますですよ。新学期が始まって、更にささらの萌え度アップ。いじけたり拗ねたり、おいおい、まーりゃん萌えの俺がそんなことで揺らぐとでも……ささら、飼いてぇ……(マテ

ふと思ったんだけど、このシナリオって究極超人あ〜るのリスペクトだよね?まーりゃん先輩は鳥坂先輩?たわばさんかな。学園らしさがよく出ていて、そういう雰囲気的なものはここまでで最高なんじゃなかろうか。幼馴染ーズは当然のこと、ここまでのキャラがみんな出てくるしそれなりに絡むので、本当ならこの「ささら」シナリオを最後にやるべきなのかも知れませんねー

問題は、なんだかむしょうに苛つく、貴明。
いやもう、雄二に煽られタマ姉に蹴飛ばされ(比喩)、まーりゃん先輩からもハッパかけられ、おまけにさららもあんだけオーラだしまくってるのに「俺はケダモノなんかじゃない!!」って。このシナリオ書いた人、もしかして貴明の「女の子が苦手」っていうどーでもいい設定を意識しすぎた?

つーかこれ何て自虐の詩?「俺なんか」「俺なんか」ってのが多すぎ。ここまではちょっと気になる程度だったけど、クライマックスに来てこれじゃあちょっと。

ようやくくっついてらぶらぶえんどではっぴーわーい、で終りかと思えばまだ続く。ううむ、これはサービスいいねぇなんて思っていたら今度はささらの家庭事情に留学と、一体このシナリオはクライマックスをいくつ用意しているんでしょう?

……(とりあえずプレイ中)
……(終わった)

ええまあ。
悪くはないんですよ、これって多分、全シナリオの中でも最もボリュームありそうだし、ストーリーそのものはそれなりに作られていると思うわけであります、小隊長。

ただ、やはり私が年をとっちゃったせいなのかなあ。ああ、あの青臭い学生時代に戻りたいっす。

十波 由真

さ、いよいよ由真、タマ姉、愛佳、このみ、ですよ。こういう順番で書く辺りがプレイ予定を完全に決めてしまっている証なわけですが。

見た感じはあまり好きそうでないなあ。ツンデレっていうより無闇に突っかかってくるだけってのも。
と、思っていたんだけど……面白いなあ、由真。ささらがやたらと暗くて重っくるしかったから、そのギャップもあってなかなか好印象になってきたでありますよ。んで、そうなると由真が可愛く見えてくるから不思議だ。

まあ、そもそも勝負が微笑ましいのでね。
なんつーか、ひぐらしの部活みたいな?ささらシナリオでは生徒会という接点のない学校生活を送ってきた人間には、ま、こんな感じなんだろーなーって曖昧な雰囲気的学園っぽさだったけど、これは放課後、ゲーセン。恐らく誰もが一度は通った道なのでは。だからより学園ぽさが感じられて楽しいかも。

でっ!
怒鳴らない由真がいいんですけど、どうしたらよい?
始まってからずっと怒鳴ってばかりだったからきゃんきゃんと子犬みたいだと思ったけど、普通に話してる由真ってなかなかですじょ?
ワックスを頭から被って「泣いてなんかいない!」
泣いてない、泣いてないもんね!
カニですか。
うんうん、ちょろっとツンデレっぽさが出てきていいですよ、ええ。日常の軽口の応酬も楽しい。これは……もしかしてかなり当りなシナリオなのではっ!と思いつつプレイ続行。

……当りでした。

夕陽のツインタワー通路でのマスコット同士のごにょごにょ。
…………すいません。
侮ってました。すいませんすいませんすいませんほんっとすいません。
由真、最高でした。え?ささら?花梨?誰ですか、それ?ってなくらいに素晴らしかったです。あああああああ……最悪だ。最後にクリアするべきだったよ_| ̄|○
これぞ王道!っていうかこう、こっちも気付かないうちに萌えていた、みたいな?えーと、引き込まれたってのが最終的な感想。知らない内にノメリコンデタヨ。

向坂 環

さあっ!
さあさあさあさあっ!
タマ姉ですよ、タマ姉。姐御、女ジャイ○ン、おっきいの。

タマ姉とこのみはここまででもちょくちょく出て絡んでるから、どんなキャラなのかってのは十分理解しましたが。ていうか、このみはどうにも恋人ってなに?くらいのお子ちゃまなので、こんなのがギャルゲのヒロインはれるのかって感じはしますが。

というわけでプレイ。
おねいさんキャラは萌え対象から外れる訳ではありますが、タマ姉はいいね。強気ではあるけど、傲慢じゃないとこがいい。こういうおねいさんキャラはいいなあ。

「に・・・」
に?
「に・・・に・・・」
にに?
「にゃぁぁぁぁぁーーーー!」

……やばいっ!惚れたっ!
タマ姉に惚れたぜこんちくしょう!これかっ?これが「おねいさん萌え」なのかッ?!(違います)
ラブレター(?)に嫉妬するタマ姉も萌えですわ。あーもう、結婚してくれ!(錯乱中)
戸惑うのも告白の仕方も、なんだかタマ姉らしいなあと思えるから不思議だ。いやこういうの、嫌いじゃないっていうかかなり好きですねー。

エンディングも強引というか何というか、なかなかタマ姉らしくて良かったです。こう、やっぱり前評判や公開されているキャラクター設定を見て攻略順を決めていくと、さほど失敗しないですね。途中、ささらシナリオでの貴明のヘタレっぷりに苛つかされましたけど、そんな過去は吹っ飛ぶくらいにいいシナリオでした。

小牧 愛佳

ついにこの時がやってきました。

愛佳ですよ、ええ、いいんちょ。このみはお子ちゃまシナリオの危険性もあるので、シナリオ的にというかキャラ的に最も気になっていた愛佳シナリオ。

で、ですね。
いいんですよ、これがまた。
ぎこちない名前での呼び合いも初々しくていいですがな。

「書庫の中だけで完結している俺たちは、その時どこにいるのか……。」

ここまでのシナリオ(除く由真)からすると、こんな台詞が貴明から出てくるとは。愛佳の存在を自分から確認できて、更にその先にまで考えが及ぶにようになるとは、成長したなあ貴明……別シナリオだから成長ってわけじゃないんだけどさ。

図書委員長から退去を申し渡された後の、「楽しかった……です」最後にですます調に戻る愛佳。Kanonの佐祐里もそうだったけど、他人との境界がはっきりしている人ほど敬語や丁寧な言葉になる、そんな感じなのか。佐祐里の場合は弟とそれ以外って区別がよくわかったのはアニメの方だったけど。ゲームのはとってつけた感が強かったか……んー、でもまあ設定上はきちんとされていたのかも知れない。

と、話が逸れたけど、愛佳がどうしてそうやって区別をつけてるのかがよくわからないなあ。というわけで先へ。

妹?
何日だっけか、家族の話題の中でぼんやりと示唆されてたような気もするけど、妹がいたか。つか、なんつー邪悪な妹だwいや、好きなんだよねこういう腹黒キャラ。ただ、期待したほど郁乃との絡みはなかったですね。もうちょっと深く濃く描かれると思っていましたが。

このシナリオは、愛佳のエロさ、もとい未だ嘗てない萌えと貴明のヘタレてない度、シナリオの初々しさが全てですねー。なので、「ギャルゲなんてエロくてナンボ」って人にも、「純愛こそすべてじゃー!」って人にも耐えうる名シナリオではないかと。

とりあえず、由真を超えたか……あーいや同じくらい良かったです、ハイ。

柚原 このみ

んでっ!

ふ……ふふふふふふふふふふふふ。
長かった。
あまりに長かった。
ToHeart2をプレイしようと思ったのは「愛佳」「このみ」、この2大ヒロインのためだけと言っても過言ではありません、つーか、最初はとにかくこの2人以外はさっくり未読スキップでもいいやくらいに思っていましたとも。
そのうちの1人、愛佳はその初々しさで悶えるほどでしたので、これはもう、ね、ほら、最後の1人、「幼馴染」「妹(みたいなもの)」「ツインテール」「つるぺた(多分)」と4拍子揃った夢のヒロイン、このみへの期待は高まるってもんですよ。だって、OPでだって扱い違いますよ?ねぇ?

ここまで進めると、このみ・タマ姉はどのシナリオでも相当出てるし、特にこのみに関しては共通部分でも大半出てくるけど、敢えてそこからメモって行こうと思います。ていうかそこから行く。だって、このみだし。

そんなわけで初日。
大体がね、くさやを焼くヒロインって何ですかw
夜明け前より瑠璃色なの菜月もそうだったけど、料理がダメなヒロインってそこはかとなく萌えるっすよ。ビーフジャーキーとかサラミとか納豆とかプリンとか。朝食のメニューかどうかって言うより、コーンフレークと一緒に喰うものではないと思われ。

で、初っ端ですが。
別ルートやってる時も、もう気になって気になって仕方なかった、「校門前のこのみ」。いざ選択するとなると、どきどきするですよ。選択後、すぐにセーブ。いやあ、このみの為にセーブポイントを大量に確保しておいたものでw
春香さんの伝言。「次にヘンな遠慮したら、ケツの穴に手ェ突っ込んで、みそ汁流し込んでやるからね」怖ぇ。

「ふう。ぎりぎりセーフだったよね、タカくん」
「……なんでお前がここにいるんだ」

それにしても、校門前のこのみを選択できることがこれほど嬉しいとは。選択しながら、「ああ、このみをクリアするためにこのゲームはあるんだな」と。

「結構余裕あったよね」
「なぜ息も切らさずそこにいるか」

うん、面白いです。この辺りは共通シナリオなので、これまでも通過しているんですがこのみをクリアしてるんだと思うと尚更。

このみの差し出したアイスを普通に食べる貴明。それをよっちとちゃるに冷やかされてもしれっとしてる天然さが、この後どうやってギャルゲっぽくなっていくのかが益々楽しみになってきますねー。いったいどんなきっかけがあって、このみと貴明がそれぞれひかれていくのか、とか、或いは天然なんだけど実は自分の気持ちを理解してたこのみ、だとか。

貴明に抱きつく2人を見てもキョトンとしている割に、貴明と雄二の間にある友情には嫉妬(?)している、ということは後者はあり得なさそうですけどね。

「タカくんは、半分はやさしさで出来てるんだから」

バファリンですか。

靴底が剥がれるほど酷使するこのみも凄ぇなとか思いつつこのみの卒業式、ちゃんと○学校の背景が存在してるんですね。手を抜かないなあ、Leaf。校舎を一通り回り終わってから泣くこのみがまた……あー……卒業式というものに殆ど縁がなかった自分としてはあまり共感はできないわけですが。

「タカくんといっしょのトコに行きたかったから、寺女にしなかったのに」

こういう台詞もまだこの時点では単純にそう思っただけなんでしょうねぇ。いったいいつになったら話が動くのやら、ってまだ4月にもなってないからそうそう進展なんてしないでしょうけど。

ようやくタマ姉登場、地獄の春休みを経て新学期。まあ、実質ここからでしょう、話が動き出すのは。身体測定で身長が伸びてご機嫌だったり、弁当を作って(ウィンナーだけだけど)きたり(味付けに失敗してるけど)、ちょこちょことイベントをこなしていると4月19日。ほほう……遂に動きますな。
相変わらず雄二の立ち居地というか活用の仕方が上手いなあ。脇役が魅力的なのは良作の必須条件でありますよ。『恋水晶』って占い雑誌のネーミングはどうかと思いますがw

4月20日の『恋水晶』事件で、このみが意識していることは判明。さて、貴明がどう動いてどう答えるのかですが……ささらシナリオのようにヘタレないことを祈るばかりですね。

うっわぁ。

ヘタレてるわけじゃない。そうじゃないけど……これはまた。
あからさまにこのみを避ける貴明、用事があると断られたにも関わらず暗くなるまで校門で貴明を待つこのみ、このみが校門にいないのを見てスルーして帰ろうとした貴明に「待ってて……くれないの?」

疎んでるわけではないけど、敏感に感じ取るこのみ、益々混乱して避けたりつっけんどんな言い方になる貴明、次第に泥沼になっていくのが結構痛々しい。

ぎくしゃくし始めてから初めての「お泊り」。あー、幼馴染が意識し始めるとこんな感じなんだ〜なんて呑気な感想と、新しいパジャマ姿のこのみに萌えながらよそよそしい貴明に湧き始める殺意。ええい、このヘタレめ。と思っていたら、どうやら貴明も自分がヘタレていることを自覚しているらしく。ほう、ささらシナリオとはやはりちょっと違いますな。

自分の気持ちを整理するために、もう少しこの関係を続けたいと思う貴明を、単なる問題解決の先延ばし野郎だと思うか、ちゃんと向き合おうとしているのだと思うかでこのシナリオの評価がわかれるような気がするなあ。ささらシナリオを先にクリアしておけば、「あれほどヘタレてないからいいか」と思えるんじゃなかろうか。

で、運命の4月27日。なんかもうね、このみが傷つくのは痛々しいのでそろそろ決着つけて欲しいなあと思うのでありますよ。
折角元に戻ったと思われた二人の関係にヒビが入るのは、ここではよっちとちゃる。からかわれるのなんていつものこと、と流した貴明の台詞「単なる幼馴染でそれ以上でもそれ以下でもない」を聞いてしまったこのみが固まり、その場から逃げ出す。

きっかけは雄二が作り、そして収拾はやはりこの人、タマ姉。向坂さんとこの姉弟はいい仕事してますね〜。

ま、この後の展開はやってのお楽しみってことでひとつ。
このみシナリオをクリアしてみて、ヘタレ加減はそれなりにあったけど、後ろ向きなヘタレではなかったのが良かったと思った。というか、そもそも、このみの萌え度だけでも相当なもんなので、それだけでこのシナリオが一番になってしまうわけですがw

総評

さすがはLeaf、さすがはToHeart2。伊達に売れてるわけじゃないってのはほんと、よくわかりました。TVアニメの方は絵とかがアレでしたが、さすがにこれは凄いです。ささらシナリオでの貴明のヘタレっぷりがどうしても気になりますが、まーりゃん先輩の存在が多少は薄めてくれる感じ。

結果的には、「このみを最後にしておいて良かった」

Empfehlung

お勧め

人を選ばないんじゃないでしょうか。貴明のヘタレもそれほど気になるわけでもないですし、よほど相性が合わない人ってのもいるでしょうけど、万人に勧められるゲームだとは思います。

推奨攻略順

まずは他シナリオとは独立している「花梨→姫百合姉妹→るーこ」、それから貴明のヘタレを先に消化しておくために「ささら」、ここまでクリアすれば後は失敗もありませんから、ここでも独立している「優季」を先にクリアし、少し関連性のある「由真→愛佳」、「環→このみ」でクリアするのがよろしいかと。

全員をクリアした後に出てくる「Congratulation」画面がこのみですから、やはりこのみは最後でしょうねぇ。