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ある日、いつもどおりに貴明が生徒会室に向かっていると、突然それはやってきた。
「たかりゃーん、突然だが挨拶代わりのまーりゃんキック!」
「どわっ!? いきなり何をするんですかっ!!」
「ほう、避けるとは流石だぞたかりゃんっ!! チューしてやろう」
「いりませんっ!! それと先輩、縞模様とか見えるのでソーいう事やめてください!」
「むむ。たかりゃんは縞パンはお好みではないのかえ? では今度は水玉かアニマルプリントに……」
「下着自体見せないようにしてくださいと言っているんです」
「こころの狭い奴だなー。思わず発情して襲い掛かるぐらいしろよ」
「俺はケダモノではありませんっ!!」
「仕方が無い、その意見を聞き入れ善処してみよう」
「女性ですよね? 女の子ですよね先輩?」
「多分な〜」
「多分っ!?」

そんな二人の日常。

ToHeart2 - たかりゃんとまーりゃん

書いたひと。ADZ

後日。

「たかりゃん、今日のまーは違うぞ」
「なにがですか」
お昼を屋上で済ませた後に雄二たちと別れ、用を済ませて教室へと戻る途中で出くわした。てか自分の学校に行ってください先輩。
「うむ。たかりゃんの意見を聞いて、下着は見えないようにしてみたのだよ。まーりゃんキックを受けてみるかえてか受けろ」
「ブルマですかスパッツですか短パンですかそれ以前にとび蹴りをするなと言っているんですっ!!」
「いや、はいてないだけだ」
「ぶっ!?」
「これぞ逆転の発想っ! たかりゃん好みの下着がないのならいっそ無しにしてしまえばいいという画期的展開!!」
「突風でも吹いたらどうするつもりですかっ!!」
「安心しろたかりゃん、たかりゃん以外には見せないから」
「ちがうから根本的に違うから下着見えるからとかとなんか違うからそれっ!」
「たかりゃん、このわたしの心遣いがわからんのかね?」
「心遣い?」
「たかりゃんなら、いまでも昼休みでも放課後でも、教室でも生徒会室でも体育倉庫でも屋上でもいつでもどこでもOKという」
「何がっ!?」
「…………ケダモノ」
「て、いつからそこで見てた郁乃!?」
「たかりゃん、きょうはだいじょぅぶなひだよん♪」
「あんたは黙ってろ」
「貴明がそんな人間だったなんてね。姉には気をつけるよう言っておくから」
「まってくれ郁乃、そんな人をゾウリムシでも見るような目で見つつ立ち去るなっ!!」
「このみにも気をつけるように言っておかないと。貴明は下着をはかせずに外を出歩かせていつでもどこでもな変態だっ、て」
「ちがうから郁乃、それ違うからっ!! カムバーク、いくのーーーーーんっ!!」
「さあさあたかりゃん、めくるめる官能の世界へ行こうじゃないかw」
「あんた最悪だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」

でもって放課後。

「あの、どうしたんですか河野さん。お疲れのようでしたら今日はお手伝いしてもらわなくても」
「いったいどんなルートで時間軸的にはいつなのか気になりますが、お気遣いありがとうございます久寿川先輩……」
「あの、ところで」
「はい?」
「河野さんははいてないのがお好きという話は本当ですか……て、どこへ行くんですか?」
「いやなに、悪戯の過ぎる先輩をちょいと地獄に叩き落してこようかと」
「はぁ……えっと、がんばってください」
「声援、ありがとうございます……」
「釘バットいります?」
「どこから出したのかとかどうしてそんな物が生徒会室にあるのかとか聞きたいけど聞きませんですっ!」

そして廊下でこのみに出会った。
「あ、タカ君っ!」
「おー、どうしたこのみ。実はこれから人間一人ぐらい入る穴を掘ってから埋めるべき人を探さないとならんので手短に頼む」
「タカ君のためにこのみもはいてないでありますっ!」
「はっはっはっは、誰に何を聞いたお前は」
「い、痛いでありますこみかみ両側からグリグリはとてつもなく痛いでありますっ!! 」
思う存分このみに制裁を加え、貴明は旅立つ。諸悪の根源を打ち倒すために、学校中に広まるという手遅れな事態を回避するために。
「さて、どこに穴を掘っておくか————やはり、草壁さんが寝てたあの広場か?」
「ほう、あなを掘るのか、たかりゃん」
「ええ、とにかくあの暴走特急列車をどうにかしないと」
「大変だなー。あちしも応援してやろう。で、暴走特急列車とは何だね」
「それは当然まーりゃん先輩ですよ。とっ捕まえて埋めておけばもう悪さは……」
「そっかー。あちしは埋められてしまうのか。中々にマニアックなプレイだの、たかりゃん」
「…………」
「…………」
「…………」
「…………」
「……いつからいました?」
「んー、あれだね。生徒会室でさーりゃんが『こ、河野さん、私、もう堪えきれないんですっ!!』といいながら制服の胸をはだけて」
「そのようなシーンは存在しません」
「ちっ。貴様、さーりゃんのメロンを妄想して欲情しないとはぺドだなっ!!」
「だれがぺドかっ!! メロンってなにさっ! ところであんたなに言いふらしてるのかと問い詰めてみたりしてみたいのですがちゃんと話聞かせていただきますっ!!」
「たかりゃーん、なんか敬語とため口入り混じっておるぞ。落ち着け落ち着けどーどー」
「ああ、なんだか行き場の無いムカつきがっ!? 」
「やー、私は何もしていなかったのだがね。いくのんが中々面白おかしく一部の方々に」
「郁乃が面白おかしく一部の方々にっ!?」
「話もせずに帰りよってつまらんからたまりゃんとこのみんに言い含めておいた」
「やっぱり最悪だよこの人っ!? 」
「タマりゃんはなんか顔赤くしながら帰宅していったのだが、このみんは「そーなのでありますかっ!」といって早速女子トイレに突撃しとったよ。やー、若いっていいねー」
「だー! あんたなんて事してくれやがりますかっ!!」
「まま、暗い過去の出来事は忘れて一緒に明るい未来を見つめようじゃないか」
「暗くなった原因はあんただっ!!」
「さー、まーと二人でしけこんでしっぽりと朝までフィーバーしようぜ♪」
「聞けよっ!!」
「ほれほれ、神秘の世界をのぞきたまへ」
「スカートの裾持ち上げないでくださいっ!!」
「そういいながら視線が釘付けなたかりゃんが好きだぞw」
「見てないよっ!!」
「流石にもうはいてないわけなくてぷるみゃーだったりするんだけどなー。期待したかねたかりゃん」
「あんた人からかって楽しんでるだろ、楽しんでるんだろ絶対!!」
「なにを今更w」
「あーもうなんだかとっても殺してぇっ!!」
「なははははは、でもたかりゃんのことが好きなのは本当だから」
「え?」
「ま、どんな意味なのか悩んでくれ。じゃあなたかりゃん、また会おうっ!」
そういって立ち去るまーりゃんをほけら〜、と眺める貴明であった。
「……玩具か? やっぱり玩具として好きとかそー言うことかっ!? 俺の平穏はどこにいったんだぁぁぁぁぁ!!」

恋愛の意味では考えない、それが貴明クオリティ。というよりまーりゃんの普段の行いのせいである。
この後、さまざまな出来事があり数年後ある女性に貴明がとっ捕まる(結婚的な意味で)ことになるのだが、それがまーりゃんであるのかは不明である。

おしまい。

次回予告っ!!

「あの、河野君」

あのどたばたから数日————すらたたず翌日。我らが委員長が声をかけてきた。

「ん? どうしたんだ委員長、てか小牧。プリントならもう出したけど?」
「あのね、あのね……まーりゃん先輩とお幸せにっ!」
「マテやいいんちょっ!なにがどうなっているっ!!」
「え、だって、郁乃から聞いた話だと先輩と爛れた仲なんだよね? え、え? 違うの?」
「ご・ほ・う・だっ!郁乃は何処にいるっ!!」
「ええええええええと今なら多分自分のクラスにいるとおもいましゅ〜」
「郁乃、首洗ってまってろよーーーーー!!」

その時彼は気づかなかった。これもまた「あの人」の計略のうちだという事に。

たかりゃんとまーりゃん。2 〜帰って来た貴明苦悩の日々・予告編〜

『ノー・パンティー! ノー・パンティ! ジーク・ノーパン!!』

壇上で演説を行うマント姿の某前生徒会長。彼女の前にその賛同者が集う。

「久寿川先輩。あの人って昔からああなんですか?」
「こんな事につき合わせちゃってごめんなさい、小牧さん。あの人昔からああなの……」
「郁乃でいいです。まあ、はたから見ている分にはおもしろいからいいですけど。貴明も災難ね。ああいうのに気に入られてるなんて」
「でも私達、はいてない側にいるのに実ははいてるなんてばれたら、どうしましょう」
「ばれなきゃいいんです。ばれなきゃ」

このまま世界ははいてないに満たされてしまうのか。

「べ、別にあんたのことなんてどうでもいいけど、と、とととと取りあえず健康にもいいってまーりゃん先輩が言うから!」 
「由真。それで自転車に乗るつもりか?」
「し、しまったーーーーー!?」

それは避け得ない未来なのか。世界はゆっくりと侵食されていく。

「たかあきー、はいてないのが好きなんやてー? それならそうと、はよう言ってくれれば良かったのに。ほらー」
「さんちゃん、あかんっ! そないな事したら貴明のすけべーが発情してまうっ!!」
「酷い言われようですねっ!?」 

はいてない勢力。それらは確実に数を増す。

「えー。でも、いっちゃんやみっちゃんにもたかあきの好みや言うてもうた」
「何してくれるかな珊瑚ちゃんっ!? て、クマ吉は最初からはいてない……ま、まさかもうボディがっ!?」

次第に溶けていく理性。やがて訪れる災厄。それは貴明の背後から迫る。

「貴明〜、ノーパン好きだなんてこのす・け・べ。でもね、貴明のためだったら私もOKだよ。それと……今日はブラもつけてないんだ」
「ああああああ当たってます。当たってます!?」
「クスクスクス……あててんだもの」

いつ出会ったのか、誰かに良く似た容貌の桜色の髪の少女は
その豊かな胸を貴明の背中に押し付け、「つけてない勢力」の誕生を告げた。

「タカ坊!」
「ははははは、はいっ!なんでありましょうオネエサマ?」
「まったくもう。そんな趣味に育てた覚えはないのに」
「いや、だからそれは誤」「と・に・か・く!他の人に迷惑をかけるから」
「そ、そうだよね、うん、ほんとにそう思うよ」
「だから……その、ね」
「へ?」
「だから、わ……私……」
「あの、タマ姉?」
「だから、私だけで我慢しておきなさいって言ってるの!」
「なんですとーーーー!?」

味方だと思っていた姉(幼馴染)は彼の希望を裏切る。

「実は今日は何故かはいてないんです。先ほど貴明さんははいてないのがお好きとうかがいました。これって運命的ですねっ!」
「そんな運命は嫌過ぎるよっ!!」

再会した小学生時代の友達だった少女までもが汚染されていく。

「は、反抗勢力?」
「そうなんよ、私達ははいてない同盟に対して宣戦を布告して、はいてこそ宣言をしたんよ」
「るー」
「いやなんか笹森さんだと率先してなにかしらやらかしそうな気がするんだけど?」
「この小なる魔方陣のパンティーでの儀式に障りあるし。大なる魔方陣見つけるまでははいてないと困るんよ」
「る〜る〜」
「それってどこの宇宙で英雄な物語っ!?」
「るーるるーるー」
「……るーこも、ですか?」
「うん、この人もはいてる側なんよ」

物語は加速する。、あさっての方向へっ!!

「そんな、君たちまではいてない側だったなんて!!」
「先輩、ごめんっす!! あたしらこっち側だったんすっ!!」
「まあ、こ奴は数名に乳のサイズで負けてたし、こうでもしないと目立てないとか愚かにも考えたらしく」
「あんたも眼鏡だけじゃ弱いからってこっち来たんでしょうが!!」
「そもそも巨乳組がみんなこっちだからお前の場合意味がないぞ?」
「あ、先輩。今からそっちに寝返ってもいいっすか?」
「ずるいぞ、なら私もそっちに行く」
「お前ら家帰って寝てろっ!!」

裏切りと謀略、ノリと勢いが交差する。

「貴明さん、お話があります」
「イ、イルファさん。まさか、あなたまで……」
「チラリズム、ていいと思いませんか?」
「はひ?」
「振り返るとき、あるいは階段を駆け上がるときっ! 翻るスカートの裾からほんの僅かに覗く白っ!! ああ、瑠璃様私を見てっ!! 貴明さんも私を見てっ!! そして瑠璃様は私がっ!?」
「イルファさん、駄目な人だったんですね……メイドロボだけど……」
「ああ、なんだか胸の奥が熱いっ! 熱いですっ!?」
「それって動力が暴走してるんじゃ……」

その熱き想いは誰のためにっ!

「げふ。たかりゃん、あちしはさ。ただたかりゃんと一緒にいたかっただけなんだ……ぜ……」

少女は今、愛しき男の腕の中で永久の眠りに付こうとしている……

「先輩、まーりゃん先輩っ!! 寝言は寝て言ってください!!」
「きさま、人のそれとなく告白っぽい台詞を寝言とぬかすか!! ちきしょう、おやつは250円までだいっ!!」
「わけわかんねーっ!?」

今世紀最大のセンチメンタルラブストーリー!!

てかどこにセンチメンタルでラブなストーリーがあったのかっ!!

たかりゃんとまーりゃんシリーズ最新作!

タイトル

公開未定っ!!書く気なんてあるもんかっ!!

「さっきとはタイトルが変わっているでありますっ!?」
「いまの話のどこら辺が『たかりゃんとまーりゃん』な内容だったんやろう?」
「さんちゃん、アホのやる事一々気にしとったらあかんで」
「ま、この作者の言うことは本気にしないほうがいいってことだな」
「そもそもいつシリーズになってたのよ」
「ううう、先輩、いつかは自分もヒロインになりたいっす。次あたりに貴明とよっち♪ なんてどーすか。どーすかっ!!」
「諦めろ、よっち。作者の一押しはいくのんだ。それ以外のキャラの扱いなどたかがしれている」
「がーん」
「自分は諦めないでありますっ!」
「……別に私の扱いが良かった気はしないけどなぁ」

今度こそ終われ。

ADZの一言。
のーこめんと。つかばかばかしいにもほどがあるっ!!(笑)
次回予告は本気にしないよーに願いますですw

らいるの何言か。
相変わらずこういうバカらしいギャグを書かせたら天下一品ですねぇ。腹を抱えてわらかせて貰いました。抱腹絶倒ってほんとにあるんだなあ。
タイトル画面はこちらで勝手に作りました。エヴァのタイトル画面って、マティスPlus-EBだからMacに入ってるかと思ったんですけどなかったので、適当に。
ただ、エヴァの次回予告は白地に黒文字でセンタリングだった気がする……。

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